レイオフされたからレイオフとその事前対策について説明する—それでも海外就職を勧める理由—

layoff

世の中に成功事例というのは調べればたくさん出てくると思うのですが、失敗事例というのはなかなか表に出てこないと思います。私事ですが、私は先週水曜日にレイオフされました。レイオフというもの自体が日本にないためレイオフって何?という方もいるでしょう。そこで今回は今後カナダで就職する、海外就職される方のためにも、レイオフがどいういうものか(身を削って)お伝えします。

レイオフとは?

レイオフ(Lay off)とは日本語に訳すと「一時解雇」と訳されます。レイオフは一般的に会社都合による従業員の解雇を指します。財政的に苦しい、再建のため部署自体がなくなる、といった場合に起きます。また「一時」という言葉がある通り、今は一時的に仕事がないが、また繁忙期になったら呼び戻す、というように再雇用される可能性もあります。

英語では解雇を表すもう一つの言い方、ファイアー(Fire)がありますが、こちらは従業員の重大な過失による解雇になります。会社の基準としているパフォーマンスに満たない、会社の所有物を損傷した、雇用契約に背く行為をした、などの理由により解雇になります。またFireの解雇の場合には、再雇用の可能性はありません。

またFireとLay offではその後支払われる賃金や会社からの対応にも違いが出てきます。

日本だと解雇、いわゆるリストラとなるとニュースになるぐらい衝撃的なことですが、カナダ含め欧米圏ではレイオフはよくあることです。現に以前働いていた会社では、8人いた従業員のうち4人が解雇されていました。(社長がクレイジーだったこともありましたがw)
また業界によっても傾向があり、特にVFX、映像系の業界はレイオフが多いです。映画産業自体がプロジェクト単位で動くため、予定していた映画の製作自体が無くなった場合、大量のVFXクリエイターがレイオフされます。



カナダでのレイオフの流れ

正社員をレイオフにするには、カナダでは2週間前の告知が義務付けられているようですが、州によって細かい規定が異なります。私が住むブリティッシュコロンビア州(以下BC州)では3ヶ月以上雇用された人には1週間、1年以上の人には2週間前に通知が必要のようです。(正確には雇用主は通知をすればその週間分の賃金を払わなくてすむ、通知をしないのであればそれぞれ上記の週間分の賃金を払わなければならない)

参照:Termination of Employment Factsheet

ということで、私には1週間前の告知がされました。

レイオフへのリスクが高まってることを察知するには?

ここからはどうレイオフを察知し未然に防ぐかについてお伝えします。まずはレイオフになる予兆として、Forbesの記事によくまとめられていたためご紹介します。

  • 与えられるプロジェクトが少なくなり、プロジェクトにおける責任が軽くなる
  • 重要なミーティングに呼ばれなくなる
  • 新しいマネジメント、企業との合併、買収
  • 上司との関係性が突然変わる
  • フィードバックとレビューで低評価を受ける
  • 会社が財政難
  • 何かと蚊帳の外に置かれる
  • マネジメントから避けられる
  • 同僚から避けられる
  • ミスをする、怠けることが重要でなくなる
  • 課題を引き渡される
  • 見られてないように感じる(いてもいなくても同じのように感じる)
  • 同じスキルの人が雇用される
  • どこからともなく疑いをかけられる
  • 記録文書がいつも作成中

参照:15 Signs That Your Job May Be At Risk–And What To Do If It Is

上記の幾つかが私の場合も当てはまっていました。

ではどのようにしてレイオフを防げばいいのか、個人でできる対策を紹介します。

感情に流されないようにする

どうしても自分がレイオフになりそうと思うと不安で感情に流されやすくなります。しかしそういう時により致命的なミスを犯したり判断を誤ったりしがちです。感情に流されそうになったらまず、深呼吸して、不安を紙に書き出し、頭を冷やして冷静になるように努めましょう。そして今自分にできることは何か、どうすればもっとチームに貢献できるか、価値を生み出せるかについて具体的な対策を練ることに意識を向けるといいと思います!

重大なミスをしてしまった場合

仮に重大なミスを起こしてしまった場合、むやみやたらに自分を責めないでください。人間誰しもミスはします。ミスをした分他で挽回するというのもいいと思うのですが、私が友達からいただいたアドバイスでそういった貢献の仕方もあるんだ!と思ったものがあるので紹介したいと思います。

それは「今後同じミスを他の人も起こさないように仕組み化してチームに貢献する」というやり方です。1人の不注意であった、と終わりにするのではなく、そのミスが起こりにくい仕組み作りを提案する。コードで解決できるのであればミスを防げるテストコードを書いてGithubにあげて紹介する、など、そのミスそのものが起こりにくい仕組み作りにフォーカスします。そうやってチームをより強くする、チームのポジティブな文化作りに貢献する、ということでもあなたの価値は出せます。この視点は私にはなかったので、もし今立場が危ういと思っている方はぜひ取り入れてみてください。

レイオフされた場合にできる対応

まずご自分のビザの状況を確認してください。ワークビザであればまずその雇用主に元でしか働けないため、次の会社に就職した場合その会社からまたワークビザを発行してもらう必要があります。ワークビザそのものはその企業のみでしか働けませんが、働かずとも滞在は可能なので、就職活動をすることはできます。

その際はレイオフされた会社の上司からリファレンスをもらえることを確認しておくといいと思います。(パフォーマンスが悪かったとしても、大抵リファレンスレターはお願いすれば引き受けてくれると思います。もしあまりいいリファレンスがもらえなそうな場合は、同僚に頼むなどした方がいいかもしれません。)

もし不服申し立てをする場合は、速やかに弁護士に相談した方がいいです。BC州の法律機関では”compensation”の賃金が支払われる前に相談することが勧められています。

レイオフを前向きに捉える

カナディアンがレイオフされても日本人ほどショックを受けません。こちらの文化では、単なる雇用者と被雇用者のミスマッチだった、あなたにとっても、もっと合う仕事があるからそっちに移った方がいい、双方にとって有益だという考え方もあります。これは一見会社の都合のいい言い訳にも聞こえかねないですが、社会全体がそのような姿勢のため、より適した人材を探している会社も多く、人材流動が高いため、被雇用者もより適職に巡り会える率が高いです。

ただいかんせん、日本人の場合は永住権を持っていなければ先ほど取り上げたようにワークビザに縛られてしまうのでカナディアンほど気楽に構えられる状況ではないかもしれません。しかしそういった場合でも、これはよりいい方向に進む前触れなんだと前向きに捉えた方がいいと思います。(自分に言い聞かせつつw)何にせよ最初に説明したようにレイオフ自体は日本よりも頻繁にありますし、珍しいことでもないのであまり深刻になり過ぎないようにするのもメンタルケアとして大切です。

 

現場からは以上です。

 

俺の屍を越えて行け—それでも海外就職にをお勧めする理由—

突然ですが、世の中には帰れる場所もなく、残業で疲れ果てて、現実を変える余裕さえない人がたくさんいる。どうすることもできない状況に疲れ果てて日々生きることで精一杯の方もたくさんいると思います。

そんな中今の仕事を辞めて海外就職しちゃいなよ、と軽々しくは言えません。特に家庭を持っている方であれば、レイオフされるリスクもある、された場合どうするかということまで念頭に置かざるを得ないでしょう。

しかし、同時に、もっと多くの日本人に海外に挑戦していただきたいなとも思います

なぜなら(レイオフされた身で言うのも何ですが)働いてみた感想としては、もっと多くの日本人が海外で勝負できると思うからです。日本人、全然勝負できますよ!私よりもっと優秀な人なんて日本中にごろごろいますし、優秀でなくても何か好きなことがあって、それが海外就職しやすい職種であれば必ず就職して成果を出せると思います。英語がつたなくてもその仕事にかける情熱だったり、素晴らしい成果物を生み出せたりして、しっかり利益に貢献できれば大丈夫です。

日本では電通の新卒社員が過労死する、という痛ましい事件が起こっていますが、電通でなくても長時間労働が蔓延しているIT企業では高いスキルを持ちながらも疲労困憊で耐え忍んでいる企業戦士の方が多いと思います。

より人間的な生活をしたい、合理的に働きたいと思うのであれば海外就職というのは非常にいい手段だと思います。カナダでは制作会社でも本当に仕事は基本9時から5時まで。勤務体型もかなりフレキシブルで、週に1回は誰かしらリモートで在宅勤務をしていました。私の友人が働いてる会社はオフィス自体が存在せず、全員リモートワークで働いているところもあります。縦社会でないので上下関係もなくフランクで、働きやすさで言えば日本と比べ物になりません。(なぜ残業なし、炎上案件なしが実現可能なのかについてはまた別記事で掘り下げて書きたいと思います。)

またバンクーバーはアメリカ西海岸沿いでもあるためシリコンバレーから距離的にも近く、グローバルなネットワーク作りにもとてもいい場所だと思います。現に私の日本人のプログラマーの友人は、技術系本で名高いオライリーと知り合いのスタートアップ起業家と出会い、そこにヘッドハンティングされて働いています。英語ができてスキルがあれば世界レベルの仕事とネットワークができるというのは、バンクーバーのいいところです。

しかし今回のようにレイオフされることもあり全てがバラ色ではありません。また日本人だから日本国内で日本経済に貢献するという考えの方も素晴らしいと思います。どう思うかどうするかは人それぞれ。もし海外に挑戦してみたい!自分の力を試してみたい!と思うのであれば、ぜひともより具体的に考えていただいて、挑戦して欲しいなと思います。

 

 

 

 

 

追記:なぜレイオフになったのか、個人的な理由

ここから先は私個人についての話なので興味がある方だけ読んでいただければと思います。

会社が求めるものと自分の志向がミスマッチだった(フロントエンド・デザインやりたい、Drupalあまり興味ない)

そもそも私はフロントエンド、UXデザインがやりたいですと言って入りました。(面接でもそれは伝えました。)しかしDrupalというシステムの都合上、どうしてもバックエンド側の開発の比重が大きく、求められるタスクもどちらかというとバックエンド寄りでした。フロントエンドは優秀なフロントエンドディベロッパーがいて、その人一人で十分賄えきれてしまう状況でした。開発メインの会社のためデザイン業務もそんなに多くはなく、会社が求める人材、アサインできるタスク量と私の志向がちょっとミスマッチだったと思います。

メンバーといい信頼関係が築けなかった

今までずっとネイティブと英語で話してきたし、英語で面接もプレゼンも数え切れないほどしてきましたし、英語で話すのは慣れていたわけですが、どういうわけか2社目では特に自意識過剰になってしまい、率先して会話に混ざることができませんでした。

文化が近いアジア系の人が皆無だったことや、オーストラリア人、15年間カナダに住んでるベルギー人、あとは全員カナディアン、など英語ネイティブばかりの環境だったということも起因してるかもしれません。

自分としては小さなチームの方が働きやすいとは思っていたのですが、とてもいい人達であったもののいまいち打ち解けられませんでした。雑談に上手いこと入れず、いい信頼関係(ラポール)を築けなかったのも一因かなと感じています。私自身そこまで社交的な性格ではないため、今思えばちょっとした適応障害状態だったと思います。これで仕事ができれば問題なかったかもしれませんが、一緒に働きやすい奴かと聞かれればちょっとうーん、と言われてしまう状況だったと思います。

休むのが下手・軽度のうつ症状

貢献できてない、立場が危ういのは薄々感じてはいたものの、あろうことか頑張ろうという気力が湧きませんでした。2月ぐらいからずっと倦怠感がある状態で、やろうとしても手が動かない。幸いにも会社に行って仕事することはできるのですが、新しい技術を学ぼうとしても何となく手が止まってしまう状態でした。専門学校を卒業して就活して1社目のプロジェクトを終え少しの休暇を挟んですぐに怒涛の転職活動に入り、と常に強いプレッシャーにさらされ心が休まることがなく疲れが溜まっていたのが原因だったと思います。

そしてアキレス腱を断裂し、保険でミスをした後、社長に保険について会社に相談した時に話の流れでビザの話になり、社長からビザについてネガティブなことを言われた時、ネガティブな思考が止まらなくなり、それが引き金となり今まで以上に仕事への注意が低下しミスも犯しレイオフとなりました。(ミスはレイオフの引き金に過ぎず、それ以前からのパフォーマンスの問題でもありました。)

レイオフ前に言い渡された休みの期間に、これはもしやうつ症状なのではと思い、うつ・心理学の本を読み漁ったのですが、軽度のうつだったことが分かりました。(日本で働いてる人はこのぐらいのうつ多そうですが。。)自分に内面に対して気づきが得られたのは大きなメリットでした。

(え?でもこのブログ記事を書くぐらいの元気はあるじゃんwと思われた方、この1記事書くのに30時間ぐらいかかってます。書きたい欲はあるけど、何となく気だるい、けどそのまま終わるのは悔しいからやっぱり書く、という、いや休めよオレw)

 

追記2:私個人の今後の展望

というわけで、今後の展開について考えを巡らせながら日本でとりあえず休息したいと思います。

もう日本の長時間残業的働き方にはついていけない(いく気がしない)し、そもそも従業員として働くこと自体に向いてないなと感じるのでどうしようかと考えています。

日本に帰るということで、日本でやることとして興味があることは、地場産業・伝統工芸の魅せ方を工夫して、日本発祥のクリエイティブなサービスを世界に売っていくようなことをしていけたらなと思っています。

カナダ来て気づいたのが、多くの現地日系企業さんは日本人相手の商売がほとんどでした。ディスる意図は全くないのですが、自分は天の邪鬼で人がやってないこと、難しいことをしたがりなので、どうせ勝負するなら世界市場で勝負した方が全然楽しいんじゃないかと思っています。

なんか日本の状況を見てると最近地方活性化とか盛んになってきて時代も後押ししているようですし。

言うても海外で働く道が完全に絶たれたわけでもなく、また挑戦したければすればいいだけですし。

とりあえずゆっくり休もうと思います。

それでは!

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